浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

あくがれいずるたましい

美しすぎれば美しすぎるほど、透明であればあるほど、花の盛りであればあるほど、それを目に留めるのは、一瞬にしておきたい。目の端に現れてすぐに消えて行く幻のようであってほしい。もっと目に焼き付けておきたかったと、しっかり見て、なくさないでいられたら、しっかりと抱えてこんで離さないでいられたら。そうできたらどんなによかったかと、ため息つきたい気分なんだ。目の端をかすめていったあのときあの花の色は、もう二度と巡り会えあえないから特別なものになる。
美しければ美しいほどに。