浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

夏目漱石の俳句

仏性は白桔梗にこそあらめ。
これは、夏目漱石の俳句。
確かに、桔梗、特に白いものは、凛として他のものに犯されがたい魅力があるように思う。仏そのものの化身としては、一番桔梗が相応しいように思える。


他に、これも漱石の句で、秋の川真白な石を拾いけり、がある。中原中也の詩、一つのメルヘンにヒントを得たといわれている。

漱石の白という色に対する感性の鋭さには驚かされるばかりだ。