浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

リハビリテーション

言葉が出てこなくて焦ることはないですか。
私はある。表現したいのに、言葉に詰まる。どのようにしたら、この感じを伝えられるのかと、迷い悩む。
10代のころ、言葉が溢れて困った。結果、たくさん書き、たくさん話し、していたように思う。20代、言葉は落ち着きだし、溢れるほどにはならなくなった。そして、自由さを失った代わりに、正確ということを少しは尊ぶようになった。30代の現在、言葉は意識して出さないと出なくなった。想像も、意識しないと働かなくなった。10代のような、不安や奔逸に悩まされることはないが、その分その身体のうちに、薄黒く蟠るようである。
だから、これはリハビリテーション。言葉を、表現を続けるためのリハビリテーション