浮世離

憂き世を離れて一時息をするための場所です。好きなことしか書きません。自分好みの書棚を作る気持ちでいます。

俵屋の石鹸

取寄せは普段あまりしない。

ただ、俵屋の石鹸だけは必ず取寄せることになる。

俵屋は京都の老舗旅館。

何で知ったのだったか覚えていないけれど、「俵屋の不思議」という書籍を読み、

女主人の古典理解、審美眼、並々でないこだわりに惹かれるようになった。

また伝承される気配り、伝えるべく働く人たちの心にも感動したように思う。

この書籍の中で、「サヴォン・ド・タワラヤ」石鹸が紹介されていた。

200種類以上の香料を使用し、専用の型を使って、大切に作られる石鹸。

FAXでも注文可能だということだけれど、まとめて電話で注文するのを一つの楽しみにしている。お店の方の柔らかい京都なまりや独特の間を聞くのがなんとなく嬉しいのだ。

焼き物みたいに素朴な紙の箱に入って、石鹸は一つ一つ金色の紙にくるまれて届く。

その様子はお菓子の様に可愛らしい。

泡立ちはとてもよく、香りは静かに豪奢でこれ以上ないほど好みだ。

夜、浴室で一人でこの石鹸を泡立てていると、豊かで静かな気持ちが戻ってくる。