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浮世離

憂き世を離れて一時息をするための場所です。好きなことしか書きません。自分好みの書棚を作る気持ちでいます。

前橋 瀬戸物店 小松屋 来訪

新聞で、千代田町の小松屋という、瀬戸物店が、店じまいすると知った。
高校時代毎日前を通りすぎながらも、一度も足を踏み入れたことのない、瀬戸物店。
新聞で知ったのも何かの縁と思い、訪ねた。

まず、高校時代から全く変わらないディスプレイに驚かされた。高そうな壺。私の近辺には、飾るべき場所は一つもないであろう観音像など。

なかに入ろうとしても、展示の壺などがたくさんあり、どこから入っていいのかわからない。ご用の際には呼び鈴を押してください、という手書きの札。しばらく迷ってると、中からお客さんが硝子戸を開けてくれた。
人間国宝の壺や香炉など、普段目にすることもないような美しい作品から、生活必需品のお茶碗や湯呑みまで。なんでも揃っていた。

高校時代素通りしてたこの店の中は、今日訪れるまで、たぶんずっと変わらず、このようであったのだろうなと思うと、なぜか涙腺がゆるんでしまった。

店主の奥さまは、10代続いた瀬戸物店は全国的に珍しいこと、昔はお城の御用商人で、土地は400坪ほどあったことなど、しみじみと、またユーモアを交えてお話してくださった。

朔太郎家にあったのと同じ食器があったと新聞にはあったが、聞けず仕舞い。来年もまだ少しやってるそうなので、もう一度訪ねたいと思っている。

記念に、小さな深緑色の花瓶を買った。私が理想とする壺に大変近かったので。今なら全品半額だということです。