浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

人ではないもの

それは押し出すようにして吐き出された言葉

感覚をつかみ損ねる

距離をつかみ損ねる

そのようにして私はいつも一人である

永遠に一人の中に閉じこもる

孤独だからただ言葉を捜している

私はここにいるけれど同時にここにいない

もう喪われてしまったものに対して抱く懐かしさ

生きているものは私を脅かすから

 

人々は私の醜悪な言葉から目をそむけるだろう

かける言葉すら持たないかもしれない

それでも構わない

終わったことにはできない

冷えて固まってしまったものではないのだ

今日も塊を吐き出す

傷口がしみる

さらに大きく傷を拡げる

間違ってなんかいなかったんだと確かめる