浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

石女

過去に生きるすべての物を供養するという言い訳のもと、現在から逃走する。それは虚しく石を積む作業だ。自分が入るための暗い暗い穴。恥と高揚の境目で盲目のキメラが苦しげに身をよじる。僕はもう全て失い尽くした。あとに残るは蓮の葉の残骸。それはカラカラと白めいた音を立てて蒼天に笑っている。