浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

2015-11-16から1日間の記事一覧

もう決して

もう決して誰のものにもならないように。誰も自分の一部にしたくならないように。固く心に誓っているのに。世界が微笑みかけてくると、ぐらりかたむきそうになる。あなたと私がまざりあうのは本当はとてもこわいこと。わかってるはずなのに。

会いに行く

ただ会いたくて、会いに行く。そんなこれ以上ないくらい、シンプルなこと。ただ会いたいって、恋だなと思う。会って何をするでもどうするでもない。ただ会いたい。一目見て、確認する。何をってわけじゃなく。あなたという人が、今日もここに存在して、世界…

深梅

今日、霜に関連する季語を調べていて、深梅(かんばい)という言葉を知った。 まだ、寒い時期に、咲いている梅を探して深い山に分け入ることを指し示すらしい。分け入った先にあってほしいのは、どうあっても白々とした一重の梅。むめ一輪ほどのあたたかさとい…

秋好中宮

手が届かなかった人というのはいつまでも印象に残る。 源氏物語の中には、秋好む中宮という女性が出てくる。 あの色好みの源氏でも、後見役に徹さざるを得なかった女性。 素敵だなと心から思えても、結果的には距離を縮めることが出来なかった人。 絶対的な…

秋の素晴らしさ

昔は、秋の良さが全然分からなかった。 好きな季節と言えば、春から夏にかけて。 春の夕方のうっとり重たいような芳しい空気。 新緑の目にまぶしいほどの清々しさ。 どれも心をひきつけてやまなかった。 でも最近、秋の空の澄みきった様子に心奪われることが…