浮世離

水面に浮上してほんのつかの間の息継ぎ。心象風景がほとんど。

薄刃陽炎

秋の憂鬱な暮れ方 
青に廃を混ぜた 憂鬱な目つき 
アーク灯のつく国道
 
砂時計が滑り落ちきってもあなたを
恋の憂鬱が銀の羽を紛れ込ませる夕方
どうかその冷たい手で掴んでください恋人よ 
身体の芯まで冷え切って心まで連れて行かれてもよい 
端正な言葉の端々が心を強く慰撫する