2017-02-16 公園の裏手に 心象風景 松林の間を薄紅色の睫毛が匂う しなやかにしなだれて誘う 夜の時間は自らを去るように幻惑的で 昼の時間は潮騒のように揺らめいている ガラスでできた海月が発光して漂う ここはまるでガラスでできた博物館 どの生命も同等に展示されているのだ まつげに当たる風優しく柔らかく 暗闇に匂いたつは梅 踊るようにガラス海月が泳ぐ 僕はただ息をつめてそれを眺める 時間が止まったここはまるでガラスの博物館